俺様の熟した恋の実~10years~
試合が後半になると負けてる相手チームが、もっと足を蹴ってくる。
痛いんだけど……!!
そんな時、また隙を突かれて豪快に転ぶ。
「……羽音!!」
未空が来てくれる前に、転んでるあたしの目の前に立つ人。
え……誰?
「陰湿なことすんのやめな」
「はぁ!?ちょっと、アンタ誰よ!」
「試合中にコートに入るのは禁止!」
「うるさい」
相手チームと審判の生徒から非難を浴びながらあたしを助けて、くれた……?
「ほら……立てる?」
「あっ、ありがとう…」
手を差し出してもらって見上げると、真っ白な肌にパッチリした目……
背中まで伸びたキレイな黒髪。
立って分かったけど身長も多分……170越え?
「ケガしてるね。保健室行こっか……補欠いるでしょ?」
「あっ、は、はい……」
急遽、補欠の子と交代であたしは保健室へ。
足が痛くて引きずってると肩を貸してくれた。
美人ですごく大人っぽい………。