俺様の熟した恋の実~10years~
何事もなく前半が終わって問題の後半。
物陰からそっと見守る俺らは、また痛々しい足の蹴りあいを見る。
そんな時……
「うわぁっ…!羽音ちゃん転んだ!」
「ちょっと行ってくる」
「マジで行くのかよ涼雅!?」
「羽音のことイジメていいの俺だけなんだよ」
思いっきり足引っ掛けられて転ばされた。
試合を止めに入ろうとするけど……えっ?
先客がいたみたいだ……。
「また陰湿なことして……やめれば?もう。当て付けなんて」
「はぁ!?なにアンタ!邪魔!」
「羽音…だっけ。大丈夫?ケガしてない?」
「あっ、うん!大丈夫……ありがとう、雪花ちゃん」
雪花ちゃん……?
聞いたことない名前だな…。
とりあえず…羽音助けてくれたことに感謝。
俺は、咲夜に引っ張られてまた物陰に行かされた。
あ、あの女もこっち来る。