俺様の熟した恋の実~10years~
ピーッと笛が鳴って試合終了の合図。
B組は負けた、か………。
「あっ!りょ、涼雅!?なんでいんの?」
「羽音。また傷増えてる。何された?」
「へっ!いっ、いや……別に…」
「ちょっと、こっち来い」
未空ちゃんは咲夜と同じくニヤニヤしてる。
お前らカップル二人は何期待してんだか…!
羽音の手を繋いで、女子が大勢集まるグランドのど真ん中。
俺のクラスの女子もちらほら。
でもそんなの知ったこっちゃない。
羽音の手をぐっと引っ張って腰を抱きながら、キスをする。
悲鳴とか聞こえたけど、気にしない。
今は俺の羽音って見せ付けてんだから。
「…んっ、ちょっ…りょーがっ」
「ごめん…もう少し黙って」
顔を真っ赤にして泣きそうな顔の羽音。
俺なりの彼女の守り方。