俺様の熟した恋の実~10years~



ピーッと笛が鳴って試合終了の合図。


B組は負けた、か………。


「あっ!りょ、涼雅!?なんでいんの?」

「羽音。また傷増えてる。何された?」

「へっ!いっ、いや……別に…」

「ちょっと、こっち来い」


未空ちゃんは咲夜と同じくニヤニヤしてる。


お前らカップル二人は何期待してんだか…!



羽音の手を繋いで、女子が大勢集まるグランドのど真ん中。


俺のクラスの女子もちらほら。


でもそんなの知ったこっちゃない。


羽音の手をぐっと引っ張って腰を抱きながら、キスをする。


悲鳴とか聞こえたけど、気にしない。


今は俺の羽音って見せ付けてんだから。


「…んっ、ちょっ…りょーがっ」

「ごめん…もう少し黙って」


顔を真っ赤にして泣きそうな顔の羽音。


俺なりの彼女の守り方。


< 78 / 310 >

この作品をシェア

pagetop