俺様の熟した恋の実~10years~
拗ねてる羽音の頬をつまむと泣きそうな顔で俺を見上げる。
その顔ヤバイ………。
もっと意地悪したくなるだろ!
「りょーがぁー…いらいっ…」
「このままで、ご主人様って言ってみ?」
「ごしゅじんしゃま……はなひてっ!」
「ははっ!ごめん、ごめん」
頬を抑えながら、俺の制服の裾を細い指で掴んで離さない。
なんでパンダのぬいぐるみ持ち歩いてんだよ…
かわいすぎる。
「羽音。文化祭終わったらすぐ俺の教室ね」
「うん?……分かった…」
「はのーん!教室戻るよっ♪じゃあねー咲夜!」
「未空ちゃんバイバーイ♪あぁ~かわいすぎるっ!」
俺も咲夜みたいに素直になれれば一番いいと思う。
こうゆう時、咲夜が羨ましく感じる。
あー!早く放課後になんないかなぁー……。
羽音の笑った顔が見たい。