俺様の熟した恋の実~10years~
待ちに待った放課後。
教室の前で待ってても一向に羽音が来る気配ナシ。
クラス全員帰ってく。
「涼雅ー羽音ちゃん怒って帰っちゃったりして」
「それはない。アイツはそんなことしねぇよ」
「分かんないぞ~!もう少し優しくしてよっ!みたいなっ」
「俺は十分優しくしてるつもり!」
咲夜まで帰ってくから、とうとう俺一人。
マジでアイツ帰った!?
ケータイを見るともう夕方の5時半。
はぁ~とため息をつくと聞き慣れた声。
「涼雅くん!ごめんねっ!…はぁ、はぁっ」
「制服……着替えてねぇの?」
「片付けに時間かかっちゃって……メイド服のまま来ちゃった」
「おいで……めっちゃかわいい」
「んっ…涼雅?」
このかわいいメイドさんは今は俺だけのモノ。
俺の腕の中にすっぽり。
あっ、誕生日プレゼントあげなきゃだ…。