俺様の熟した恋の実~10years~



待ちに待った放課後。


教室の前で待ってても一向に羽音が来る気配ナシ。


クラス全員帰ってく。


「涼雅ー羽音ちゃん怒って帰っちゃったりして」

「それはない。アイツはそんなことしねぇよ」

「分かんないぞ~!もう少し優しくしてよっ!みたいなっ」

「俺は十分優しくしてるつもり!」


咲夜まで帰ってくから、とうとう俺一人。


マジでアイツ帰った!?


ケータイを見るともう夕方の5時半。


はぁ~とため息をつくと聞き慣れた声。


「涼雅くん!ごめんねっ!…はぁ、はぁっ」

「制服……着替えてねぇの?」

「片付けに時間かかっちゃって……メイド服のまま来ちゃった」

「おいで……めっちゃかわいい」

「んっ…涼雅?」


このかわいいメイドさんは今は俺だけのモノ。


俺の腕の中にすっぽり。


あっ、誕生日プレゼントあげなきゃだ…。


< 92 / 310 >

この作品をシェア

pagetop