俺様の熟した恋の実~10years~
テスト勉強で有言実行!
【羽音side】
放課後の図書室の窓から見える木が紅色に染まった秋。
寒くて暖房の横の席は誰にも譲れない!
そんなあたしと、涼雅は2週間後に控えてるテスト勉強。
テストヤダなぁ~。
「あー……もう何が何だか全く分かんねぇ…」
「この計算はこの公式で解けるよ」
「なんで羽音そんな勉強できんの?」
「あたしは~…運動できないから勉強はできないと、ねっ」
「ん~……苦痛だぁー」
頬杖をついて不機嫌モードな涼雅。
涼雅の弱点は勉強みたいだね……。
教えてあげても春からの範囲ができてないから理解してくれない!
拗ねてる涼雅はジーッとあたしの腕を見る。
「ブレスレット……着けてくれてんだ」
「もちろん♪涼雅がくれた大切なモノだからっ」
「そのブレスレットは俺から離れないようにの手錠」
「そんなことされなくても離れませーん!」
「あっそ。じゃっ、今度は首輪だな」
ったく勉強以外は調子いいんだから……!
まぁ、涼雅がくれるモノなら何でも嬉しいけどね。