Secretな関係
デート
「お待たせ…」
ひらひらとしたピンクのワンピースに少し高いヒール。
ふわふわに髪を巻いて、ちゃんとお化粧もした。
「ど、どう…かなぁ?」
「…良いんじゃない?」
お世辞でも似合ってるとか、可愛いとか言ってくれてもいいのに。
午後からの予定は、もっとハードになるのかと思ったけれど、だだ、余ったと友人から貰った水族館の入場券を使いたかっただけらしい。
裕也の隣に並んでも大丈夫なようにおしゃれしたのに、何も言ってくれない。
「かっこいいね!」
そう私が褒めると、
「うるさい」
そう言う。
照れ屋さんだなぁ…なんて、そんなことは言えないけどね。