Secretな関係
閉館時間まで水族館を満喫した私たちは、お土産を手に持ち電車に乗り込んだ。
来るときとは違い、電車は空いていた。
「楽しかったね」
私がそう言うと、
「おう」
とだけ返事をしてくれた。
「あ、そうだ!」
買ったお土産の中から、一つのものを取り出し裕也に渡す。
「ん?」
そう言いながら、袋からあるものを出す。
「これ…」
「そう!お揃い〜」
そう言いながら、鞄につけたキーホルダーを揺らす。
お土産を見ていたとき、私が一目惚れしたキーホルダーをお揃いとして裕也の分も買っておいたのだ。
「俺、こんな可愛いのつけるようなキャラじゃねーよ」
そう言いつつ笑う裕也。
「いらないの〜?」
「…もらってやるよ」
「つけてね!」
「それは…」
苦笑いで回避しようとする裕也を軽く睨む私。