Secretな関係



「あ、小関さん!汚れ落ちた?」


女子に囲まれ、あたふたしているところに草野くんがやってきた。


「あ、綺麗に落ちないからちゃんと家で洗ってから返すね」


本当ごめんと、頭を下げてそう言った。


「あぁ、別に良いよ?」


「でも、悪いし…」


「じゃあ、お願いしようかな?あ、あと、まだ作業終わってないから小関さん返してもらっても良いかな?」


と、私を取り囲んでいた女子に、温厚で滅多に怒らない彼がそう告げた。


すると、少し焦った様子で元の場所へと帰っていった。
< 132 / 370 >

この作品をシェア

pagetop