Secretな関係




急がないと花火始まっちゃう!


さっきいた放送室にも裕也の姿はなかったし、生徒会室にも居なかった。


戻ってくるって言ったけれど、場所まで言わなかったし…


二人で見たかったのに…このままじゃ一緒にみるどころか会えないかも…




「ゆあちゃん?!何してるの?」


「春奈!しゅんちゃん!」


階段を下りようとしていたところで二人に会った。


そばに駆け寄り、裕也を見なかったか聞く。



「裕也先輩…あ!さっき、望先輩と屋上に登れる階段のところで見たよ!」


「あっ、ありがとう!」



そうお礼を告げると、




「また明日話し聞かせてねー!」


そう言われてしまった。


二人ともニヤニヤしながら、私を見送ってくれる。




花火が上がるまであと…少し。
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