Secretな関係
「結構揺れるな」
「そうだね」
同じ家に住んでいるし、隣に座るくらいいつもならドキドキしないはずなのに、密室ということもあってかすごくドキドキする。
「こっちむいて」
「えっ?…うん」
「目瞑って」
言われた通り目を瞑ると、裕也の手が頭に触れる。
驚いた私の体がびくっと反応してしまう。
「まだ?」
「もういいよ」
そう言われ、目を開けると、笑った顔の裕也がいた。
「似合う」
「へ?」
さっき裕也の手が当たったところに手を当てると、髪飾りがついていた。
カバンから鏡を取り出し、見ると、リボンの形をしたバレッタが髪に。
「うれしい!ありがとう」
笑顔でそう言うと、裕也も笑っていた。