Secretな関係
ピンチ?!
朝、学校に着くとすかさず春奈が駆け寄ってくる。
「どうだった?!」
おはようよりも先に出る言葉。
「楽しかったよ」
「も〜う!そんなことじゃなくて!楽しいのは知ってるの!」
「ええ?」
「何かなかったの?!」
あると言えばある。
「…じゃあ聞いてくれる?」
「もちろん!」
遊園地であったことを話すと、顔を手で覆い隠しながらきゃーなんて言っている。
「私たちキスとか、まだなんだー」
「そうなの!?」
突然の春奈の告白に驚いていると良いタイミングでしゅんちゃんが教室に入ってきた。
「おはよ!」
「おはよう」
そう返すのは私だけ。
あれ?と春奈の方を見ると、あからさまにしゅんちゃんを避け、自分の席に戻っていた。
さっきの言葉がひっかかりつつ、しゅんちゃんのほうを見ると、どんよりとした空気が漂っていた。