Secretな関係




「その通りだから」


「え?」


「ゆあを独り占めしていたいから」


「ちょっ…ちょっと、昨日からおかしいよ」


「そうか?多分、ゆあを好きになってからどんどんおかしくなってる気がする」


…そうかも。


はじめは無愛想な先輩で…

出会いは最悪で…


「ふふっ…どうして私たちは一緒に居るんだろうね」


「許婚だからだろ?」


「そういう意味じゃなくて!」


そう戯れていると、目の前の棚の間からぬっと現れ、


「それは二人が出会うべき運命の元に生まれたからなのです」


そう語りかける春奈。


隣にはにやにやしているしゅんちゃんが。



「お熱いですなぁ」


そうしゅんちゃんが言うと、


「うるさいぞ」


すかさずそう言う裕也。


「レジはあちらです」


「…」


懲りないしゅんちゃんに無言でレジに向かう裕也。
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