Secretな関係



ここからは
Side:ゆあ


学校にもしていこうとネックレスをつける。


少しだけ練習をしてみたら自分でネックレスをつけられる様になった。


うきうきしながら学校に向かい、下駄箱で靴を履き替えていると、


「おはよう」


と声をかけられる。

振り返ると、そこには谷本先輩がいた。


「…あっ…お…おはようございます…」


びっくりした…

朝会ったことなんてなかったし、振られてから避けていたから。


「あの…昨日の…電車でのこと…聞こえてたよね?ごめん、前の事といい…あいつ本当デリカシーの欠片もなくて」


前のことは…私が告白した時に茶化されたこと…だよね。

あいつは、あの電車で大きな声を出していた人のことだろう。


「あ…いえ、大丈夫ですから…気にしないでください」


「んん…でもなぁ…」


こんなに先輩と会話出来ているのに全く嬉しくないのは、今の好きな人が先輩ではないから。


なにかごそごそとしていると思ったら、紙を取り出し、


「ここ!俺バイトしてて…」


見ると、それはお店の地図だった。

おしゃれなお店の写真が乗ってある。


カフェ…だよね?



「やっぱりお詫びしたいから、俺のいるときに来てくれたらサービスする」


そう言ったところで予鈴のチャイムがなってしまい、私に紙を持たせたまま去ってしまった。


うう…どうしよう。
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