Secretな関係




「じゃあ…付き合ってくれる?」


耳まで真っ赤にした状態でそう言う谷本先輩。


「うん…」


「俺…付き合うのとか初めてだし…よく分かってないけど…それでも…」


「そんなの関係無いんだよ…」


「…これからよろしく」


「うん…」


カップル成立を目の前で見てしまった!!


っていうか、さっきから気まずいし…私は早く消えたい…


なんて思っていたところにタイミングでも見計らっていたのかというくらい丁度良いタイミングで美咲さんは呼ばれお店に戻っていった。


お店の裏から出してもらった私は店の前まで谷本先輩に送り出してもらった。


「あ、あの、おめでとうございます!」


「あ、ありがと」


「あの…初めて…だったんですね?」


前に断られたとき彼女居るって言っていたのを思い出した私。


「あ、あの時のは…嘘っていうか…そうでも言わないとしつこい子が多くて…ごめん」


「ああ!大丈夫です!あの時は…その…辛かったけれど、谷本先輩が悪い人には思えないですし!結局お互い幸せになれたので…終わりよければ全て良しです!」



「ありがとう」


にっこりとそう微笑む谷本先輩に少しどきっとしちゃったのは…この先ずっと秘密にしていよう。
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