Secretな関係
哀愁
「おかえり〜」
帰るのが遅くなったのに裕也より早く帰ってきた私。
頑張ってご飯を作っている最中に玄関が開いたのでお玉を持ったまま玄関に駆け寄った。
「ん」
伏目がちで靴を脱ぎ、それだけ言って自分の部屋に向かう。
あれ…?どうしたのだろう?
不思議に思いながらキッチンに戻る。
風邪でもひいたのかな?
なんとか作り終わったところで裕也が部屋から出てきた。
「えっご飯作ってたんだ?」
「え……っと、うん!割と上手に出来たの!料理本熟読してるからね!」
さっきお玉も持ってたし、ずっとエプロン着けてたのに…気づいてなかったの…?
「見た目良くても味悪かったら元も子もないぞ?」
「あっ味見したよ!美味しい…と思う!」
「本当に?じゃあ頂こうかな」
いただきますと手を合わせ食べ始める裕也。
さっきは、疲れてたのかな?
なんだか空元気なような気がするけれど…