Secretな関係
屋上
保健室に行くなんて言って屋上で授業をさぼる私と裕也。
目が腫れちゃっていて教室に戻りたくなかったし、裕也とちゃんと話がしたかったのと…なにより、今は離れたくなかった。
「俺…勘違いしてて…ゆあはまだあいつのことが忘れられていないんだと思ったんだ」
座り込み、手をつないで話を聞く。
話をするたびに裕也の手に力がこもるのがわかった。
「それで、家出て…俺ゆあの為に身を引こうと思ったんだ…でも無理だった。忘れられることなんて出来なくて…自分から家出たのに後悔してて…」
「私もちゃんと話していれば良かったんだよ…もっと周りに話しておけば良かった」
こんな風になるなんて思っても見なかった幸せの先だったから、この離れていた期間がお互いに辛くてしょうがなかったんだね。
「これからは…絶対悲しませないから」
「うん…離れていた間によく分かったからね。私たちは離れちゃだめなんだよ」
そう言った時きらりと裕也の胸元に光るネックレスが。
「あ!本当に私のこと忘れられなかったんだね」
ついふふっと笑ってしまうと、かあっと耳まで赤くなる裕也。
「当たり前だ」
その言葉にまた胸がきゅーっと締め付けられたよ。