Secretな関係
「ね!日直のところに名前書いてみようよ!」
「えー?」
しぶしぶ前に出て名前を書く。
「私たち同じ名前だから並べて書くとおかしな感じだね」
「面白みに欠けるな」
「っていうか、チョークとか久しぶりに触ったよ」
「懐かしいな」
「あっ写真とろうよ!後で春奈に送りつける」
腕を最大限に伸ばし写真を撮ろうとする。
「う…まく…撮れない…」
「貸して」
見兼ねた裕也が私の携帯を持ち私より長い腕を伸ばす。
「もっと寄って」
ぐっと肩に手を回し引き寄せられる。
なんだか昔に戻ったようでもどかしいような久しぶりに裕也と触れてどきどきした。
パシャっと一枚撮った写真には幸せそうな顔をした私たちが写っていた。