Secretな関係
「初日から寝坊とか考えられないんだけど」
「ごめん!でも待っていてくれたんでしょう?」
「ああ、って前髪ぱっかり割れてるぞ」
「うそ!」
「…仕方ないからやる」
「わ!可愛い髪飾り!」
「…いっ行くぞ」
「うん、レッツゴー!」
桜のトンネルを通り抜け、急いで教室に駆け上がる。
「あ!ねえ帰り道近くに昔からあるカフェ寄って帰ろう!」
「そんな呑気なこと言ってないで走れ」
ばたばたと走っていると、初めてみる強面な先生に、古関!急げば間に合う!と言われた。
どうして名前が分かったんだろうってこれも呑気なこと考えてるっていううちに入るのかな?
とりあえず急がなきゃ!
お母さんとお父さんの通っていたこの高校で私の高校生活が今始まろうとしている。