Secretな関係




ドラックストアに着き、必要そうなものを買っておいた。

と言っても、薬や飲み物だけ。


そして、春奈のために急ぎ足で帰る私たち。



勝手に入っても良いと言われていたので、インターフォンは鳴らさずに入った。


階段を上がり、少し長い廊下の奥にあるのが春奈の部屋。


コンコンとノックをして、部屋に入る。


「ただいまー」


そう言うと、ゆっくりと春奈が起き上がる。


「ありがと…あ、お金…いくらだった?」


そう言い財布を探そうとする春奈。


「ああ!そんなこと気にしないで!割り勘だしね」


そう私が言うと、すかさずしゅんちゃんに、


「俺が九割はらっけどね」


そう言ってくる。


「…男なんだし当たり前でしょ!」



そう私が言うと、くすっと笑う春奈。



「てことで、お金は気にしないで」


そうしゅんちゃんが言うと、


「でも、悪いし…」


と春奈が言う。



「あ、じゃあ!今度アイス奢ってよ!ね!これでチャラね」


そう私が言うと、しゅんちゃんが頷く。


それでも、まだ、アイスの方が絶対安いとか言ってくる。


「もー!いいから薬飲んで!ほら!冷えピタ貼るよ!」


そう言って両手に冷えピタをもち、春奈のほっぺに貼り付けた。

ついでにおでこにもつけると、勿体無いと二人に笑われた。



「食欲は?」


そうしゅんちゃんが聞く…


「んー…少し」


そう春奈が言う。


そういえばお昼食べてないんじゃ?


そりゃお腹空くよね。



でも…私……料理できない…

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