Secretな関係
Side:裕也
「ていうか、先輩もラッキーですよね」
俺が料理していると、しゅんがそう言ってきた。
「なにが?」
手は動かしながら、そう聞く。
「いや、だってあいつ…えっと、ゆあさんって可愛いじゃないですか!なんだかんだ本人気づいてないだけで、結構モテるんですよ!」
そう、いきなりゆあを褒め出した。
ていうか、そりゃそうだろ。近くで見ていて分かるけど、可愛い。
これじゃ俺、ゆあにベタ惚れしてるみたいだけど、割と整った顔立ちしてるし、性格だって悪くない。
まぁ、料理出来ないのがあれだけど。
「え、ええ⁈そんなこと無いよ?」
しゅんの隣で驚くゆあ。
「だって告白されたこと無いよ?」
告白されないのとモテないのはイコールじゃないだろ。
「いやいや、君はさ、高嶺の花だから皆告白出来ないわけ!」
そうしゅんが言う。まぁ、そうだな。
「え、ええ?違うでしょ」
少し震えた声でそう言う。
可愛い。
って、俺本当にベタ惚れみたいじゃん。