Secretな関係

すき





「あ、あの…えっと…」


好きだと、はっきり言われ裕也の顔を見ることが出来ない。


身体中がかっと熱くなる。



「…まぁ、あれだ。ゆあの答えがノーなら、親父に言って同棲も解消してもらう……」


声が真剣だ。表情は読み取れないけれど声で分かる。





前より裕也のことは好きだ。


けれど、前よりであって、それが恋なのか分からない。


「ちょっとまって…!返事は今出さなきゃいけないの?」


「いや、今…じゃなくても良いけど…」


「じゃあ、少し考えさせて欲しい…いいかな…?」


確かめる様に裕也の顔を見る。


「お、おう…」


そう言い、私の一歩前を歩き出す。


真剣に向き合うから、だから、それまで待っててね。
< 86 / 370 >

この作品をシェア

pagetop