Secretな関係



「ゆーあーちゃんっ」


話し合いの途中で春奈が話しかけてきた。


「ゆあちゃんは、ホール?キッチン?」


「んー、春奈は?」


「私、キッチンにするよ!お料理得意だしね」


「そっか!私料理できないからなぁ…ホールかな?」


「あ!そっか!しゅんから聞いたよ?お料理できないから先輩呼んだんでしょ?」



「う、うん」


「あ、先輩にお礼言っといてほしいな!また私からも言うつもりだけどね」


「あぁ、うん!言っとくね!」



「ゆあちゃんのメイド姿…先輩が見たら嫉妬しちゃうね!」



「し、嫉妬⁈」


「うん!俺のゆあが、他の男にいやらしい目で見られている…!って言って、ゆあちゃんの手を引っ張って教室を出て行くの!…そしてね、二人は屋上であつーいキスを…」



「春奈?ちょっと黙ろうか?」



これは、春奈の癖。


沢山の少女漫画を読んできたせいで、こんな妄想をよくしている。


「私が先輩ならそうするよ?」


「裕也はそんなことしません!」
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