最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜
莉那先輩と恭子さんが並んで歩き、俺はその後ろを歩いた。どこかの居酒屋へ向かっているらしい。
しげしげと後ろから見ると、恭子さんのスタイルが良い事に改めて気付いた。背は莉那先輩と同じくらいか。いや、ヒールのない靴を履いているから、実際は莉那先輩より背が高い。170センチ強といったところか。
脚はすらっとして長く、ヒップは丸く、莉那先輩のそれと比べても遜色ない形と質感(?)がある。うーん、ちょっと触ってみたいかも。なんつって。
しばらく歩き、居酒屋と言うよりも小料理屋って感じの店に入った。一昨日に莉那先輩と行った店よりは大きくてかしこまった感じのする店だが、傾向としては同じだと思う。莉那先輩って、意外な気もするが和食が好きみたいだ。
俺達は4人掛けのテーブル席に座った。俺の正面に恭子さん。その隣に莉那先輩が座ったが、俺はその配置に困ってしまった。なぜなら、正面を向くと嫌でも恭子さんの顔を見る事になり、するとつい彼女の紅すぎる唇に目が行きがちだ。
それを避けて莉那先輩の方を向いていると、恭子さんを無視しているようで後ろめたい。うーん、困った。
「お疲れさま~」
まずは定番のビールで乾杯。今日は生ビールの中ジョッキだ。やっぱり瓶ビールより生が好きだな、俺は……
見ると、莉那先輩は当然ながらにいい飲みっぷりだが、恭子さんもなかなかだ。ただ、その仕種がちょっと投げ槍(?)に見えるのは、気のせいだろうか……