最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜
アパートにはあっという間に着いた。
「部屋は2階?」
「はい」
俺が住むアパートは二階建てのちょっと古い建物で、俺の部屋は2階にある。
「階段を上がるのね……」
恭子さんは、悲しそうな声でそう呟いた。よほど階段が苦手らしい。
「恭子さん、こうしましょう?」
俺は鞄を階段に置き、恭子さんの前で後ろ向きになって腰を落とした。
「え?」
「おんぶします」
「私、重いから……」
「大丈夫ですよ。俺はこう見えても男ですから」
「でも……」
「早く?」
「うん。じゃあ……」
恭子さんは俺の肩に手を掛け、遠慮がちに俺の背中に体重を掛けた。俺は後ろ手で恭子さんの腿の辺りを持ち、弾みを付けて立ち上がった。
「なんだ、軽いじゃないですか、意外に……」
「そ、そう?」
いけねえ。“意外に”は余計だったな。実際、思ったよりも恭子さんは軽く感じ、難なく階段を上がる事が出来た。
だが困った事に、手に伝わる恭子さんのムチッとした腿の感触や、背中に密着した胸の膨らみに、俺の中の男の部分が、かなり刺激されてしまっていた。