最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜

「恭子さん、大丈夫ですか? そんな格好じゃ風邪引きますよ?」


恭子さんが寝てるのなら、起こしては悪いので控えめな声でそう言ったが、恭子さんの反応はない。そこで、


「恭子さん……?」


上から恭子さんの顔に自分の顔を近付けていったら、パチって感じで恭子さんの目が開いた。こんな間近で、しかも眼鏡を通さずに見る恭子さんの目は、やはりとても綺麗で、思わず俺は見惚れてしまった。


「恭子さん、そんなかっ……」


我に返って同じ言葉を繰り返そうとしたら、俺の首に恭子さんの腕が巻き付いた。


「ねえ……」


今、俺の右の頬と、同じく恭子さんの右の頬はピッタリとくっ付き、言葉と一緒に吐かれた恭子さんの吐息が、俺の耳をくすぐっている。


「は、はい」

「セックスしよ?」

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