星の雫~超極秘のお姫様~






「・・・・・あっぶねー」

廊下を早足で歩きつつ、呟く。


いやいや、ホント、危なかったよ。
シオ、鋭すぎるって。



・・・そして、ごめんレオ。

つい、アリにしちゃって、すみませんでした。


でも、しょうがないよねぇ?
シオが鋭いのが悪いんだよねぇ?


――にしても。


「なんでシオ、あんな必死そうだったんだろ?」

誰かが訪ねてきちゃ、駄目なのかな?



首を傾げたとき、無意識のうちに、額に手を当てていたことに気付いた。


「・・・・・い、意識してるわけじゃないよっ?別にっレオにまたキスされたこととか、気にしてないしっ?」


独り言なのに、なぜか声が裏返った。

そして、寝言でレオと呟いていたらしいことを、思い出す。



「・・・・・・・あー・・・もうっ!!!」


あたし、マジでなんなワケ!?

意味不明!理解不能!



「うぅぅ~・・・」

頭を抱えて呻いていると――




「あれぇっ。リーちゃん?」


可愛らしい声が聞こえた。






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