星の雫~超極秘のお姫様~
金貨、銀貨、銅貨、・・・紙幣・・・。

かなりの量のお金が、その中に整然と入っていた。


「シオ、これは一体・・・?」

首を傾げたあたしに、シオは微笑んで言った。


「お城にあったのを、少々失敬したのですよ。大丈夫です、少しですから。」

どこが少し・・・?


「ですが、これぐらの量だと、おそらくあっという間に無くなってしまうでしょうね。」


「え!?こんなにあるのに!?」


叫んだあたしを見て、シオは苦笑した。

「リア様は、お金を持った事がなかったのでしたね。
これからの旅に必要な諸々の物を買い求めるのには、案外、お金が必要なものですよ。

それに、このお金はそこまで大きな額ではないんです。」


「え?そうなの?」


「数えてみてください。お金の数え方はお教えしたでしょう?」


「うん、教わったよ。

えーっと・・・銅貨1つで1χ(キー)。銀貨1つで10χ。金貨1つで100χ。
で、1000χ紙幣と10000χ紙幣と100000χ紙幣があるんだったよね?」


「そうですよ。」


あたしはにこやかに応じたシオから巾着を貰い、数え始めた。


「えぇと・・・銅貨が50で・・銀貨が70・・金貨が・・・100?
1000χ紙幣が5枚。10000χ紙幣が6枚。100000χ紙幣が・・・3枚?

だから、つまり・・・・・・・・・375750χ?」


「そうです、そうです。よくできましたね、リア様。」


「ふふん!凄いでしょー!
でも、37万あるんなら、上等じゃない?」


「いえ。この旅、おそらく長引くでしょうから。」


「え?そうなの?」



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