星の雫~超極秘のお姫様~
首を傾げれば、レオがするりと表情を消した。

そして、あたしから視線を逸らし、ヒルゥとソウ、シオを見た。



「・・・・・・お前ら、ぶち壊せよ。」


ポーカーフェイスのレオから放たれた言葉は、意外にも強い意志を持っていた。

ストレートに人の心を貫く、強さがあった。


「好きなら、本気で好きなら・・・絡みつく面倒臭いモン、全部、ぶち壊せよ。
そうじゃなきゃ、俺、もらうから。」


ニヤリと、不敵な笑みを浮かべたレオ。

あたしは意味がわからず、3人を見れば3人ともどこか複雑な表情をしていた。


何かを躊躇っているような・・・
何かに迷っているような・・・


あたしは更に意味がわからなくなり、レオに視線を戻せば、レオはあたしににんまりと笑いかけた。



「ま、決めるのはお前らで俺じゃねーし。

とりあえず、俺は仕事するなー。」


レオは、あたしに笑いかけているくせに、あたしに何も言わない。

代わりに、背負っていたリュックから、スッとシルクハットを取り出した。


・・・・・・なんでシルクハット?
つか、仕事って一体・・・・・・・・・・?


首を傾げていれば、レオがバッと上着を脱いで、パッとシルクハットを被った。
ついでというように、リュックも下ろす。


あたしは、レオの格好にギョッとしてしまった。

だって、レオは白いワイシャツに黒いベスト、黒いパリッとしたズボンになっていたから。


レオ、下になんてもん着込んでるんだよ・・・。


呆れながらも、今のレオの格好を見て、今から仕事をするのだということは分かった。

・・・どんな仕事かは分からないけれど。



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