星の雫~超極秘のお姫様~
あたしが淡い反抗心を抱いていると。


「おっし!じゃ、嬢ちゃんと兄ちゃん3人で行くか!」

おじさんが元気よく言い、ずんずん歩き出した。


「レオはどうしますか?」

シオが、子供に飴をあげているレオの方へ顔を向けた。


「ん?そうだな・・・。
俺はまだここでショーやってるから、行ってこいよ。

あの人の店なら、俺、知ってるし。」


「へ?知ってるの?」


「おー。ま、詳しい事はあの人・・・ライドが話してくれると思うぜ。

つか、聞かなくても勝手に話し始めると思うぞ。あいつ、お喋りだから。」


あたしの質問に、レオは笑って答えてくれた。

そして、ひらりと手を振る。


「じゃーな!

俺のショー楽しんでくれたみたいで良かったよ。」


ニッと笑ったその顔に、ドキッと胸がなった。

シルクハットを被って、嬉しそうに笑ったレオが輝いて見えたのは・・・きっと、太陽の悪戯だよね。



あたしは、なぜだか速い鼓動を刻む心臓を抱えて、パッとおじさん・・・ライドさん?を追った。


「じゃーね♪レオ!」


「・・・・・・じゃあな。」


「では、また。レオ。」


ヒルゥもソウもシオも、それぞれレオに一言言った後、あたしとライドさんを追ってきた。



「ライドさんのお店どんなのか楽しみだね!」

あたしは、3人の心内など知らずに、笑いかけた。




< 183 / 229 >

この作品をシェア

pagetop