星の雫~超極秘のお姫様~
―ヒルゥside―




あぁー・・・やんなっちゃうよね、本当。


僕はライドさんのお店でもっぐもっぐと素晴らしい速さで食料を摂取する女の子らしき生物に目を向ける。

いや、まぁ、女の子なんだけど。



「ライドさーん!おかわりっ!!!」


「嬢ちゃんよく食べんなー。しっかもすげぇうまそうに!作りがいがあるぜ!」




・・・・・・・・・・・・うん、食べすぎなんじゃないかな。

ていうか、リーちゃんがこんなに食べちゃって、この店大丈夫なのかな?



実に美味しそうに口をもぐもぐさせるリーちゃん。

目の保養には充分。


だけど、ついさっきのリーちゃんの表情を思い出し、ずんっと心が重くなる。

と同時に、悔しさと苛立ちが湧き上がってくる。




『俺のショー楽しんでくれたみたいで良かったよ。』

そう言ってニッと笑ったレオに向けられた、リーちゃんのあの表情。


ほんのり頬を染め、それに照れるように、パッとライドさんを追ったリーちゃん。




僕が、ずっとずっと求めてた、リーちゃんの恥らう顔。

それを、アイツはいとも簡単に、容易く、手に入れる。



・・・ムカつく。


リーちゃんにあんな顔させたレオにも。

レオにあんな顔を見せたリーちゃんにも。




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