星の雫~超極秘のお姫様~
笑っている・・・?


「星って、笑ったりするんですか?」


「あぁ、するとも。
聞いてきたのはお前じゃないか。」


「そうなんですけど・・・なんで聞いたのか、イマイチよくわかんないんですよね。」

へへっと苦笑いをすれば、老人はおもむろに口を開いた。


「お前、名はなんだ。」


「え?前にも会ってて、覚えてるんじゃないんですか?」


「悪いが、忘れた。あまり興味もなかったしな。」


「あ、そうなんですか・・・。」

興味なかったのか・・・。
でもまあ、なぁーんにも覚えてないあたしよりかはいい・・・ような?


「あたしの名前はリアです!次会うときは覚えててくれると嬉しいです!」

バーン!とばかりに、なんとなく胸を張ってみる。
が、老人はあたしを全く見ずに俯いてしまった。

胸を張った意味・・・。
いや、意味なんてそもそも無いけども。でも、ちょぉーっとでもなんか反応欲しかったなぁ。

あたし、寂しいワ‼︎



「リア・・・。そうか、リアか・・・。」


「あの、どうかしましたか?」


さっきから俯いたままだし。
あげく、ブツブツ何事か呟きはじめるし。
・・・うーん・・・・・・


「老化現象?」


「目の前にいるっていうのに、失礼な奴だな。あいにく、俺はそこらのヤワな老人と同じじゃないぞ。」


「あ、はは・・・。」


確かに、そこらの老人とは違う睨みですわー。
・・・超こえぇ。



< 210 / 229 >

この作品をシェア

pagetop