星の雫~超極秘のお姫様~
「・・・・・・リア?何言ってんの?俺、禿げてないぜ?」


突如、頭上からそんな声が聞こえた。

・・・ちなみに、あたしはさっき『レオは禿げ野郎』と言った後だった。


恐る恐る顔を上げれば・・・・・


依然、ぺったりと窓にくっついているあたしの前・・・というより、ぺったりくっついている窓の反対側に、いた。


誰が?・・・・・・レオが。



「あー・・・・・・コンバンハレオサン。」


「なんで片言?っつーか、禿げ疑惑あんなら、確かめてみろよ。ホラ。」


レオはずいっとあたしに頭を突き出した。

窓ガラス一枚隔てたすぐそばに、鮮やかな茜色のちょっとくせのある髪。



「・・・・・・・禿げてはなさそう。」


薄いところを探してみたけど無かったので、そう結論を出した。


「だろ?さすがに今から禿げてたらヤバイって。」


そりゃそうか・・・って。


「レオって何歳?」

あたし、そういやレオの歳しらないや。


「俺?17歳。」


「え!?本当!?あたしと同い年じゃん!」


一気にあたしのテンションが上がる。

だってだって!あたしの周りに、同い年の子、1人もいなかったんだもん!



あたしはきらっきら瞳を輝かせ、思いっきり笑顔になった。


「レオ!同い年なの、すっごい嬉しい♪」





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