星の雫~超極秘のお姫様~
「なんで戻るわけ?」


「なんでって、出ちゃ駄目だから・・・」


「もう出ちゃってるじゃん。どうせなら、外の世界、見てみろよ。」


「え・・・・・・・・」



レオの言葉にドキッとした。



外の世界を見てみる―――。


それは、ずっとずっと憧れていた事。




「・・・・・・・いいの、かな・・・・・」


不安げなあたしに、レオはニッと笑った。


「もう出ちまっただろ?それなら、もう、いいんじゃね?だいたい、気付かれねぇよ。」




ドクンッ
ドクンッ


あたしの心臓が跳ねる。





いいの?いいの?いいの?


でも――





あたしは、外の世界を、見たい。


きっちり、自分の生きている世界を、見てみたい。



・・・・・・あたしは、覚悟を決めた。


真っ直ぐに、レオを見つめる。










< 61 / 229 >

この作品をシェア

pagetop