星の雫~超極秘のお姫様~
昆虫なら、何も心配は無い。


ただ迷い込んできただけだし、リア様が恋してるなんてこともないだろう。

というか、昆虫に恋してたらヤバイな・・・。


けど、人だったら。


どうしてこの城を見つけられたのか。知ることが出来たのか。

深刻な疑問が起きる。


そして、おそらくリア様はそいつに恋、してることになるだろう。



リア様は俯き、なにやら難しそうな顔をした後、意を決したように口を開いた。


「昆虫だよ。エリザベスと同じ、アリ。エリザベスのパートナーなんだから、当然でしょ?」


どこかヤケクソな感じはするけど・・・とりあえず、ホッとした。


「本当、ですね?」

念を押せば、リア様は視線を宙に彷徨わせた。


・・・・・・・ん?



「ほ、ホントだよぉっ!あはははははー」


明らかな作り笑いをし、リア様は部屋から逃げ出した。



・・・・・・・・・・んん!?



パタンと、ドアが閉じた。




「絶対、嘘じゃないですか・・・・・」



小さく呟いた。


そして、くしゃりと髪をかきあげる。





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