~白魔女が訪れる~
タイトル未編集

昔々、山奥に一人の少女とその母がいました。少女はたった一人しかいないかけがえのない母が大好きでした。
でも、ある日少女の母は重い病気で亡くなってしまいます。
少女はたった一人、小さな山奥で毎日毎日泣くことしかできませんでした。
やがて、少女の悲しみは憎しみへと変わり、少女は全ての物が醜く、憎く感じるようになり、そしてその全ての物を破壊してしまうようにになりました。
毎日母と大事に育てたお花も、そのお花の周りにかろやかに飛んでいる蝶々も、
そしてー…自分に命を授けてくれた母も、醜く感じるようになってしまいました。
少女はやがて、息を引き取りました。
ですが、息を引き取った先はー…お花畑ではなく、黒い、闇、少女は気づくと闇の中にいました。
何もない、自分の姿も見えない。 今いる場所がどんな所かどこかも分からない。
ただひとつだけ言えたのは…「闇」でした。

その後、町中の人が少女を探しても、見つかることはありませんでした、手がかりも。
ふと、ある町人がつぶやいてしまうのです。

「白魔女が訪れたのではないかー?」

その後、少女が戻ってくることはありませんでした。

  
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