Destiny
けれども、私は早川先生を幸せにできるような気がしなかった。


早川先生が言うには、私の病気は現代の医学でさえも治らない。


もしかしたらこれから先、病気が悪くなって前みたいに歩けなくなるかもしれない。


そうじゃなくてもただでさえ疲れやすいんだから、恋人として早川先生を支えるなんてことはできない。


さらに病気の私が医者である早川先生の恋人になって、早川先生の気が休まるとは思えない。


あらゆる意味でプライベートで早川先生の負担になりなくない。


でも、早川先生のことは好き。


できるなら一緒にいたい。


そういう矛盾した思いの中で私は悶々とした。

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