Destiny
「ふふっ」


私が笑うと早川先生は不思議そうな顔をした。


「何でだよ…いいこと言ったよな!?」


「うん、そうだね…でも、先生真面目だなぁって思って…」


「どういうこと!?」


「いや、普通ああいうところでは病気も俺が治すって言うじゃん…」


「だって、現代の医学ではまだ…」


「わかってる。でも、そこで見栄を張らずに真摯に向き合ってるのが先生らしい。」


「褒められてるのかけなされてるのかわからないな…」


「褒めてるの。」


「ん…ありがと…」


そう言って先生は照れ臭そうに頭をかいた。


その仕草がまた可愛かった。


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