Destiny
それに気づいたらしい早川先生はすごい速さで椅子から離れて私の両肩をつかんで押さえつけた。


早川先生の力は結構強く、それでも抵抗しようとしたが、なぜか力が入らず、呆気なく再び車椅子に座らされた。


「何しようとしているのですか?」


そう言った早川先生の目はとても冷たく、怒っているようだった。


「本当に疲れていただけなのでもう大丈夫ですから。」


「そういう割にはまだ本調子には見えませんが。さっきも顔の割に力が入ってませんでしたし…」


げっ、バレてるし…


それより、顔の割にって私どんな顔してたの!?


「それに、話はまだ終わっていませんからね。」


しかもまだ何か言うの…


私は少し気が遠くなった。


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