Destiny

すると、早川先生は困った表情になった。


「もう少し、ここにいさせて下さい。」


そう言い直してみたものの、本音が出た以上どんな言葉で繕っても無駄な気がした。


「そうは言われても、こんなところに居ちゃ風邪引くぞ。」


そう言われて頬に手を当てられた。


その手があまりにも温かくて、思わず握ってしまった。