ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
コホンとセキをし、紅茶を飲むと、青乃臣は話 を続けた。
「話が脱線してしまいました、すみません。
今お話したように、人は本来、前世の自分を知 ることはできません。
ですが、ソウルメイトに限り、前世を知ること が許されているのです。
その理屈はまだ解明されていません。
お二人の話から察するに、前世の少年は一途で ひたむきな思考の持ち主でした。
自分のお好み焼きをひいきにしてくれる人々の ために、貧しさに負けず働き続けていた。
また、片想いの恋に破れ傷ついた少年の経験が 、エルク様と未来様の魂に刻まれているのです 。
ソウルメイトが近くにいることは、生きる上で とても有利です。
前世の夢をヒントに、自分自身を成長させる行 動を選ぶことができますから」