ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
生徒たちを包んだきらびやかな光が消えた後、
とある女子生徒の体が、一瞬だけエメラルドグ リーンの光を放った。
それは瞬く間に消えて、ふたたび生徒たちをに ぎわせる。
「あれは……!」
青乃臣はフェンスに両手を絡ませ、食い入るよ うに彼女を見つめる。
戸惑って質問攻めしてくるクラスメート達に向 け苦笑しているのは、まぎれもなく未来だった 。
「未来様が、私達の求めるラークリマの芽を持 っているのですか……!?」
青乃臣のとなえた呪文は、ラークリマの芽を持 つ人間を探し出すもの。
ラークリマは彼女の魂に根付いているだけで、 まだ表面化してはいない。
だが、何らかの方法で未来にアプローチをすれ ば、彼女の中でラークリマは成熟し、いずれ入 手できるということが分かったのである。
青乃臣は驚愕(きょうがく)した。
「エルク様のソウルメイトというだけでも、未 来様は貴重なお方。
そのうえ、ラークリマを内包してみえるなんて ……!」
【4 ソウルメイト…終】