ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
「そんな……。
そこまでできるのに、どうして青乃臣じゃダメ なの?」
「ラークリマには、クロロプラスト王国、王室 専用の台座が設けられています。
台座は、いにしえの時代、王族の血を引く者が 命をかけて制作したもの……。
それは、エルク様の見つけ出したラークリマを 受け付けるように出来ているのです。
ですから、たとえ私がラークリマを入手出来た としても、それは、台座に置いた瞬間に排除さ れてしまいます」
青乃臣は、窓ガラスにアムド城の様子を映した 。
厳重に管理された地下の宝物庫。
そこには、黄金に輝く台座がポツンと寂しげに 置かれ、存在感を放っていた。
「クロロプラスト王国の秘宝・ラークリマは、 王族の血を引く者しか手に取ることはできませ ん。
私は、見つける方法を知っているだけなのです ……」
「そうだったの……。
じゃあ、エルクを何とかしないといけないんじ ゃない?」