ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

未来が熱くなるほど、青乃臣の安堵(あんど) 感は増した。

彼女がいてくれたら、無条件で何とかなりそう な気がするのだ。

青乃臣は穏やかな心持ちで、

「ラークリマは非常にデリケートな宝石です。

体内からラークリマが出現した際、未来様を驚 かせてしまわないよう、今回、前もってこうい った事をお伝えいたしました。

ただ、知っておいてほしくて……。

それだけなのです。

今すぐどうこうしようだなんて、考えられませ ん。


今後も何かとご迷惑をおかけしてしまうかもし れませんが、よろしくお願いいたします」

未来は複雑な表情で腕組みし、壁にもたれてう つむく。

「んー。アンタの考えは分かったけど、微妙な 気分だね。

私だったら、力づくでラークリマを奪おうと考 えるけど。

無駄に待つのは嫌いだし」
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