ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

「とにかく今は、考えてどうにかなる状態じゃ ないよな。

俺様が地球に来たのは、国にラークリマを持ち 帰るため。

未来の中に芽生えたラークリマを見守ることが 、いま俺様にできる全てのことだ…!」

決意と同時に眺めた夜空。

窓越しに星の光が射していて、それはまるでエ ルクを後押ししているように瞬いていた。


昼間寝ていたせいで、完全に昼と夜の生活が逆 転している。

エルクは勢いよく自室を飛び出すと、玄関に向 かった。

「エルク様。こんな時間に、どちらにお出かけ ですか?

もうすぐ日付が変わりますよ」

エルクがいそいそと靴を履いていると、背後か ら青乃臣の声がかかった。
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