ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

「いつの間にいたんだよっ。

ずっと俺様の後を跟(つ)けてたのか!?」

「いいえ。

エルク様のオーラをたどって、さきほどこちら に瞬間移動してきました。

お探しの物は、見つからなかったようですね」

「ったく。跟けてんのと同じじゃん、ソレ」

ベンチの背もたれにどっかりもたれ、エルクは 夜空を仰いだ。

雲一つない空には、無数の星が浮かんでいる。


青乃臣はエルクの隣に座った。

二人の視線の先には、稔が経営している書店が ある。

シャッターは閉まっていた。
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