ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

思いもよらないことを言われ、最初は戸惑ってい た青乃臣も、それはエルクの成長なのだと受け 止め、少し頼ることにした。

「それでは、今晩の夕食作りをお願いできます か?

無理でしたら、もちろん、私がやらせていただ きます」

「いや、無理じゃない。まかせろ!

俺様に不可能はない!

未来、手伝ってくれるだろ?」

「しょうがないな、いいよ」

かったるそうな口調とは裏腹に、未来も何とな くやる気になっていた。


その夜、青乃臣は、エルクの言葉に甘えたのを 早くも後悔することとなった。

ダイニングでの夕食後、青乃臣はテーブルで突 っ伏すことになる。

「エルク様……。お気持ちはとても嬉しいので すが、やはり、明日からは私が家事をいたしま す……」

いまにも息の根が止まるのではないかというく らい、青乃臣は息絶え絶え。
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