ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

「ふーん……。なんかあやしい」

しばらく疑うような目でエルクを見ていた未来 は、それ以上追求することなく、意外とすんな りリビングを出ていこうとした。

扉を開けて立ち止まると、彼女は二人を振り返 り、

「そうだ。明日行きたい場所、決めときなよ?

ゴールデンウィークはまだ始まったばっかりな んだから!」

楽しげな雰囲気で出ていった未来に、エルクは 「ああ、まあ……」と、にごった返事しかでき なかった。


それから半時――。

青乃臣は、未来が眠ったことを確かめに彼女の 部屋を見に行ったあと、再びリビングに戻った 。

「未来様は、お眠りになりました。

エルク様、行きましょう」
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