ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
稔は申し訳なさそうに、
「ワガママを言ってすまないが、こうい う体験をするのは、昔からワシの夢だっ たんじゃ。
未来も、せっかく若い時代を過ごしとる というのに一人暮らしなんかしてたら、 感性が鈍っていくだけじゃろ?
エルクさん達と暮らしたら、きっと楽し い毎日になる。
そんな退屈そうな表情とは無縁になる ぞぃ」
「楽しいのはおじいちゃんだけでしょ?
私、ファンタジーなんて興味ないし信じ てもいないんだよ。
それに、普通、孫の言うことを優先して 聞いてくれるものじゃないの?
なんで、こんなわけのわからない人達を ウチに住まわせなきゃなんないのぉ ……」
未来は半泣き状態で頭を抱えた。
祖父のファンタジー的思考も、
見知らぬ少年二人との同居も、
受け入れられそうにない。