ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

黙って様子を見ていた青乃臣が、未来の 前に出て片ヒザをついた。

「未来様のおっしゃることはもっともで ございます。

我々が、図々しすぎました。

大変、申し訳ありません……」

頭を下げ、青乃臣は言葉を継いだ。

「絶対、未来様にはご迷惑をおかけしま せん。

私が、家事を全てやらせていただきま す。

エルク様は少々ワガママなお方ですが、 未来様の生活を邪魔することのないよ う、私がしっかり監視いたします」

「監視って。俺様は魔物じゃねぇぞ」

ふてくされるエルクのセリフを無視し、 青乃臣は未来をまっすぐに見つめた。

「未来様。私達は、この惑星でラークリ マという宝石を見つけるまで、自分達の 世界に帰ることはできません。

宝石が見つかるまでの間、どうかこちら に置いていただけないでしょうか?

それ以外、決して未来様にはご迷惑をお かけしないと誓います。

お願いいたします……」
< 29 / 308 >

この作品をシェア

pagetop